連続になりますが、3月21日に研究室の発表会で行った曲についての説明をしたいと思います。
私は作曲専攻なので、卒業論文の他に自作を発表しなければいけないわけですが、そのジャンルというのがほぼ限定されています。現代音楽です。
最初の方で現代音楽について少し話したかと思うのですが、要するに新しい音楽を作らなければいけないわけです。
とはいえ、新しい音楽とは一体何でしょう。先日の発表会で演奏して頂いた曲の楽譜を掲載したいと思います。
これが楽譜なのかとお考えのみなさん、そうです、楽譜なんです。
平たく言ってしまえば、楽譜の音域で演奏できる人が会場内を歩き回りながら演奏するという曲です。人数も、楽器も自由です。
この曲は純然たる音楽ではなく、一種の思想を含んだ音楽になります。現代アートにはよくある、何かを考えてもらうための手段としての曲です。思想自体はあえて明確にしません。ただ、それが楽譜を通して理解してもらえたなら、この曲には芸術的価値が存在することになるでしょう。
音源は可能であれば近々アップロードするかもしれませんが、実際に演奏している会場は非常に異質な空間へと変化します。なぜなら、音の発生源が固定されることなく、常に無秩序に動いているからです。ちょうど、駅前にいる人が急に踊りだすパフォーマンスに似ているかもしれません。このような曲にバイノーラルマイクが真価を発揮すると思います。
和音や旋律が明快で聴きやすい音楽も必要ではありますが、時代を先に進めるための難解な音楽も必要です。おそらく私以上にこの曲についての理解を持ってくださる方はいないかと思います。しかし、自分にとって必要でありおそらくこれからの音楽にとっても必要であろうという自負を持っております。
もちろんきれいな曲も書きますよ。27日に演奏会があるのですが、その際は春の何とも言えない気持ちを表現した曲を演奏します。楽譜と合わせてそのうち音源をアップロードしたいと思います。
ちなみに、作曲に関して何か疑問のある方は是非質問してください。ジャンルは問いません。
0 件のコメント:
コメントを投稿