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2014/03/25

コードネームと和音記号

 音楽の大事な要素として和音は欠かせないものですが、それらの表わし方はいくつかあると言うことを知っていますか。



 例えば、ロックやジャズの楽譜に書いてあるコードネームですが、Cならドミソ、Am7ならラドミソといった風に音を決定します。その音が鳴ればよいのであり、コードの指定する音は常に変わりません。絶対的です。また、C♯=D♭のような異名同和音の区別は特に付けなくても大丈夫です。

 それに対して、クラシックで主に用いられる和音記号は相対的です。基本的にはⅠやⅤなどのローマ数字を用いて表すのですが、音階上に構成される何番目の和音かということによって名前が付けられます。例えば、C-dur(Cメジャー)の音階上に構成される和音は、C、Dm、Em、F、G、Am、Bdimの7つです。そのため、C-durのⅥといえばAmを指定していることになります。また、どの調でもⅤと書いてあればドミナントであり、Ⅳと書いてあればサブドミナントを意味します。

 なぜこのように絶対・相対の違いがあるのかというと、クラシックは楽譜に書かれていることを非常に重視しており、ある音や和音にはどのような役割があるのかを考えるからでしょう。絶対的に書いてしまえば、それらの役割を一瞬で判断することができません。

 しかし、ロックではそのような役割は重要ではなく、その和音を構成する音が現象として鳴れば良いわけです。だから恐らくパワーコードが使われるようになり、エフェクターで歪ませてもいいようになったのではないでしょうか。その辺りは別な機会にでも検討してみましょう。

 もちろんどちらも便利であり、結局は使う場合によります。即興演奏をするときにⅤだからこれはドミナントでソシレを弾けばいい、と考えるのは大変ですし、分析の際にAmはこの調のサブドミナントの代理和音だと考えるのは余計な手間です。

 最善の手段で、効率的に音楽ができると楽しむ時間が増やせそうですね。

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