2014年2月23日にブログを始めてから、気付けば3年が経過していたようですね。もともと飽き性だということもあり記事数はまだペーペーですが、分析ブログとしてようやく動き始めた感じでしょうか。
こういうのって読んでくれる人がいてなんぼですから、「他のサイトと比べてレイアウトが気になる」「コメントしていいの?」「記事の内容をこういう風に変えてみたら?」といったご意見がありましたら、ぜひ教えていただけると嬉しいです。お礼します。
(数年前に作った曲の楽譜です)
さて、今日は「なぜ僕が分析ブログを始めたのか」ということでございます。
そもそも音楽に対して、どのようなアプローチができるかを挙げてみます。鑑賞、演奏、作曲、編曲、指揮、録音、評論、分析…くらいでしょうか。
それに対して、世間一般の方々がすることと言えば、鑑賞、演奏、録音くらいではありませんか?
そこで気が付いたんです。「それだけで音楽の《真の面白さ》に到達できるのか」と。
単に面白さ、とだけ言ってしまうと語弊が生まれそうですね。この場合は「聴衆の心を動かすことができるような説得力のある演奏ができること」くらいの意味です。
鑑賞、演奏、録音の中で、能動的に音楽づくりに関われるのは演奏ですが、ただそれに少し問題があるような気がしてならないんです。
少し逸れますが、「ちいちゃんのかげおくり」を朗読して聞いている人を泣かせることができるでしょうか?
もしあなたには無理だというなら、この後書くことが足りないのかもしれません。泣かせられる方はどうして文章を読むだけで人の感情を動かすことができるのでしょうか?
それは恐らく、言葉の意味を理解した上で、登場人物の気持ちを推測できるからではないでしょうか。そして人を泣かせられるのは、朗読の中に込められている気持ちを聞いた人が納得できるからだと思うんです。
しかし、もし言葉の意味が分からなかったら、流暢に読むことも、抑揚をつけることもなく、挙げ句の果てには単語の切れ目を間違えてしまうことでしょう。そんな状態では朗読から気持ちを汲み取ることまで到達できません。
話を戻します。じゃあ音楽ではどうかというと、そんなカタコトな演奏が少し多いんじゃないかと思ってしまいます。
当然音楽は言語ではありませんから、100%意味を理解することは不可能でしょう。しかし、朗読することと一切通じるものがないとも思えません。
ドミナントだったらどうするのか、メロディーとオブリガートはどのように弾き分けるのか、このリズムパターンは何を言わんとしているのか。それぞれの要素に対して、先人たちが築き上げてきた型があって、個人個人の解釈に基づく演奏ができるはずです。
そういう型があるからこそ、型破りなことができるんですよね。根拠も何もなかったら、単なるデタラメです。
そして型とは音楽理論であり、音楽理論を知っているから分析ができる、だから説得力のある演奏ができる、と僕は考えています。
とはいえ音楽理論を勉強するのって小難しい本を読まないといけませんから、正直きついんですよね。
さらに話を戻します。だから、そういう手間なく、今あなたが気になっている曲のピンポイントな部分がどうなっているか、というのを知ってもらえたら、ということで分析を始めたんです。
それが演奏に生かされるかもしれませんし、単に聴いている時に「この部分が分かるようになった」というほんの少し感じるだけかもしれません。
でも料理とかであるじゃないですか。「高級フレンチシェフが作る家庭料理」みたいなテレビ番組で、簡単にですけど作り方を説明してるやつ。シェフになる修行はしたことがないけど、こういう処理をしてるからこんな味になるんだな〜、って思えるじゃないですか。
実を言うと、僕は楽器を演奏するのがめちゃくちゃ楽しいです。もちろん、譜読みや単に指が回るようにする練習は大変ですけど、今の僕には一つ一つの音に陰影がついて見えるんです。
これはメロディー、これはオカズ、これはこの調のドミナント、だからこうするっていうアプローチができるんです。
まぁ、演奏自体はペーペーなので、それらが伝わらないこともしばしばですが、それでも何の分析もなくただ指が回るだけの人よりは説得力のある音が出せるはずです。
ですから、僕が見ているその陰影をおこがましくも提供できれば、それがごくわずかでも皆さんが音楽の核心に迫れるための小さなステップにはなり得るんじゃないか、と思って書いているという訳でした。
せっかくだからオススメ本書いておくね。楽譜を読む人にしか役立たないけど。
楽譜を読むチカラという本です。「音楽を学び教える人の必読書!」とありますが、まさにその通り。
リズム、強弱法、アーティキュレーション、音色、テンポ、メンタル面のサポートなど、演奏法に関して事細かに説明しています。こういう類の本ってなかなか見つけられないんですよね。似たような本がありましたらぜひ教えて欲しいです。
悩んだ割にはリライトする必要のある記事だな。異論は常に受け付けておりますので、ぜひ。
それでは。 〜〜〜〜〜〜
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