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2015/09/08

デフラグ

 こんばんは。夏の暑さもすっかり影を潜め、最近は冷やかな雨の日が続いていますね。僕は今までにも増して自宅警備に追われています。月20万の生活費をどのようにして減らすか考えつつ断捨離をする、という主婦のような毎日です。家計簿をつけ始めて5年目、経済状況は悪化するばかりです。ぴよぴよ。



 ところで断捨離の最中にルービックキューブの解法を印刷した紙が出てきたんですが、その裏がホルストの惑星のピアノ編曲版の楽譜だったんです。曲の半分あたりに小さく「ここまで」って書いてあるので、きっと次のレッスンまでのノルマか何かだったのでしょう。改めて見返してみると旋律、和声、各声部の動きや曲構成、さらには何が装飾音でどこで書かれていないクレッシェンドをする必要があるのか手に取るように分かります。仮にこの曲を初見で弾くとなれば予見せずとも弾きながら理解できることでしょう。ですが当時の僕にとっては高く大きな壁であったに違いありません。曲の半分しか一週間で弾けなかったのですから。

 何かを理解しようとする(自分のものにする)とき、必要なのは「研究」と「慣れ」、そして「失敗」だと思います。どのようにそれを使えばよいか試行錯誤し、何度も何度も繰り返すことで自分のものにすることができるのです。つまり、おいしいカレーを作ろうとするならにんじんなどの材料の性質、調理器具の使い方、使用する各種調味料、カレーができるまでの行程を知った上で、その人が好きな味に調えられるまで何度も作る必要があります。その結果、最低限の労力で最高のものを作ることができる、いわば「職人」になれるわけです。

 最近よく「この曲の音間違いを指摘してほしい」と言われます。ですが、もともと音楽に正解はありません。ただ場合によっては改善するほうがよい音もあって、それはさながらカレーにいちごプリンとか梅酒を入れようとしている人に対して「一般的に見ておかしいと思う」というのと同じだと思います。どうしてもカレーといちごプリンを組み合わせたい、ということなら止めません。ただ私はおかしいと思う、という助言に留めます。

 作曲において、そのような訓練をするためにはやはり和音と旋律に関する勉強をしなければなりません。一般的には和声法と対位法という風に呼ばれています。それに加えて音楽理論(楽典)などを組み合わせて、一般的な音楽の方向性が見えてきます。勉強もしないで「オレには知識がないから全く新しい曲を作ることができるんだ!」と堂々と言っている人がいますが、そんなのは無理です。カレーの作り方を知らない人が今まで食べたカレーを思い出しながら最高のカレーを作る、なんてありえないですよね。ましてやカレーを食べたことがないのに作るなんて論外です。作ってみて初めて分かることがたくさんあります。この和音はこのように使える、旋律の音が急に跳ぶとこんな印象を持つ、などなど。

 最初の惑星の話に戻りますが、僕には演奏しながらこんな風に見えます。
 字が汚いことを今さら後悔しています。いろいろな情報が見えます。編曲家の苦労したであろうポイントもたまに見えます。ニヤニヤします。これらは全て練習や本から学び取ったものです。ただここまでしても作曲家が何を考えていたか100パーセント知ることができないということが音楽の面白さですね。永久に音楽を分かることはないと思います。音楽を分かる分からないだけで判断させる教育は間違ってる! と文句を垂れ始めると終わらないのでまた別な機会に。

 さてさてそんなこんなで、音楽を「分かる」ための一歩に気づきましたか? そうです。右のフォームからメッセージを送るだけです! とかいう安いバナーみたいなことは無しにして、僕が色々な人に説明したいので誰か質問してください! アウトプットする中で勉強できることもあるんです! ということで、またいつか会いましょう。おやすみなぱい。

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