今日は和音の話をふんわりしてみます。
和音ね。コードとも言いますが、いろんなのがありますよね。
Cが付くコードだけを並べても、C、Cm、Caug、Cdim、Csus4、C7、Cm7、CM7、CmM7、(Cdim7、)C6、Cm6、Cm7-5などなど、半端ない量の和音が出てきます。
このうち構成している音の数から、Csus4までの和音を三和音、C7からの和音を四和音と呼びます。Cならドミソ、C7ならドミソシ♭ですね。
もちろん五和音・六和音も考えられますが、一旦飛ばします。
音楽の要となり得る要素ですが、その成り立ちは皆さんご存知でしょうか。
すっごく平たく言うと、大昔はみんなで一つのメロディーを歌ってたんですね。国歌斉唱みたいに。
男女ごたごたで歌ってたので、そのうち「男の声と女の声って同じ音なのに違くね?」ってなってオクターブが発見されました。それで物足りなくなった人が別な音を足して歌うようになりました。と言ってもメロディーとだいたい同じ動き。このようなジャンルをオルガヌムと言います。男子、そわそわしない。
そのオルガヌムですが、4度とか5度離れた音が付け足されていたようです。度数は覚えておくと便利ですよ。ドの音から見た時のファが4度離れた音、ソの音が5度離れた音です。さながらギターのパワーコードですね。「♪ドレミファ~」と歌えば「♪ソラシド~」とかいう風にもう一つの旋律が重なっていたそうです。
感のいい方はお気づきでしょうが、ここで和音のもとが生まれます。だいたい1200年前の話。と言ってもこの段階では2音しかないので和音とは言えませんが。ピアノなどで弾けるならば、「ドミソ」と「ドソ」を比べてみてください。物足りない、神聖な感じなどなど、感じ方は自由です。
この「ドソ」にミの音が足されたのが1600年から1700年ころのバロック音楽だと言われています。他にも拍子や長調・短調といった、今の音楽にもつながる要素がこの時代で確立したようです。
確立したのはいいんですが、なんでミの音が足されたかという話ね。なかなかいい文献に巡り合えません。なので独自の切り口でもって考察します。
和音のもとはドとソの音で作られました。じゃあ「新しい音をそこに入れよう!」となった時に何の音を入れるかということになります。
単純に考えれば一オクターブは12の音しかありませんから残り10個の音を使うことができます。
それで作った和音が下の10個です。
パソコンからだと枠から画像がはみ出てますね。ご愛嬌。
左から名前を付けましょうか。一富士、二鷹、三なすび…という具合で。
実際に弾いてもらうとわかりますが、半音が含まれている和音はきったないです。昔は今と価値観が違うので、当然認められません。つまり、一富士はダメ。二鷹はオッケーという具合ですね。
それで削っていくと、二鷹、三なすび…、四扇、五たばこ……、八なんとか、九なんとかが残ります。
ですが、八なんとかと九なんとかは間ではなくて外側に付け足されています。この二つは四和音の成立にかかわる音なんですよ。和音という建造物をしっかり支える音ではなく、装飾的な音なんですね、あってもなくても困らない。屋根は瓦にするかトタンにするかオープンにするか、といった感じでしょうか。
さてさて残るは二三四五の和音になりましたが、もしこれらが家だったらどの家に住みたいと思いますか。
二鷹と五たばこは少しいびつな形ですね。住みたくない。
晴れて三和音は三なすびと四扇の2種類が出来たのでした。めでたしめでたし。
何とも丸め込んだ感が否めないですが、上の画像を見ただけでもなぜこの二つが選ばれたのかが分かるような気がします。見た目のバランスって大事ですよね。
三なすびは短三和音(Cm)、四扇は長三和音(C)と今では呼ばれていますが、この2つのおかげで長調短調が生まれたといえるでしょう。
一般的には長三和音は明るい和音、短三和音は暗い和音と言われています。違う感じ方があるのは当然なので、あくまでも一般的にです。ですが、世界に目を向けても大体明るい暗いでカテゴライズしているようですね。科学的には証明できないですが、暖色寒色みたいなものでしょうか。
ヴィヴァルディの春とか、おそらく中学校の音楽の授業で聴いたことがあると思いますが、こういう音楽はまさにさまざまな三和音を使っています。
この後、その三和音に色々な音が付け足されていくわけですが、音楽室の肖像画の真ん中か少し左あたりにいたであろう、同じ天パとしてはマジリスペクトな聾のもじゃもじゃが四和音・五和音をぼんぼん使っていくわけですね。
で、もじゃもじゃにインスパイアされた他のもじゃもじゃ達が六和音・七和音とヤバいところまで使ったあたりで、和音が壊れるわけですね。この2まとまりで一気に300年経ちました。
そうそう壊れちゃうんですよ。だって付け足し付け足ししていけばどこかで限界が来ますから。
こんな感じね。
そりゃ壊れるわって感じ。さっきまでのだんご三兄弟とは違って、右端はラスボス感丸出しだもんね。
徐々に音が足されていきますが、「変な記号がついてるじゃないか!」となりそうです。
一説にはこの「倍音列」なるものに沿って付け足されたといわれています。
「一番左のドの音を弾くとこれだけの音が実は陰で鳴ってるんだよ♪」っていうある種オカルトチックな列なんですけどね、実際音を付け足したもじゃもじゃ達がこの列を確実に意識していたとは言えないのであくまでも一説として挙げておきます。
長ったるく和音の流れをクラシック音楽の発展に沿って書いてきましたが、同じようなことが期間を圧縮してポピュラー音楽の中で行われていたのではないかと推測しています。でもまたの機会に。
そして一番重要なのは音楽の歴史において和音だけが重要視されてきたのではないということです。メロディの組み合わせのみで音楽を作る対位法という技法も生み出されました。男子、そわそわしない。身近なところだとファミコンとかゲームボーイの曲ね。でもまたの機会に。
こんな感じでまたの機会に先延ばししてることがたくさんあると思うんですけど、これをここまで読んでくれているコアな方々はいったいどんな記事を望んでいるのだろうとふと考えてしまいます。
なんか設定もよく分かってないので、コメントできない仕様になってるんじゃないかと疑うくらい反応がないので、変な切り口で音楽を見てみたい方々は是非めっさげ欄かこめ欄からお願いします。
つーか、更新する頻度あげるわ。テーマ大募集。
0 件のコメント:
コメントを投稿