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2017/03/05

星野源《恋》の分析

おはこんばんにちは。

今日はですね、福島に弾丸帰省しておりました。
というのも、学部の後輩の卒業演奏会を見てきた、という訳なんです。

後輩も成長してるんだな、と実感しつつ
自分自身は果たしてどうなんだろうと考えさせられる演奏会でした。

恩師には「焦らず頑張ればいいよ」と言われたんですけど、
そんなこと言われたらNeetまっしぐらになっちゃうので、

早々に国外逃亡したいと思っています。ぼなぺてぃ〜。



新幹線の中で頑張るよ〜、今日はこの曲。







再生回数がえぐいね。

この間、次のテーマをこれにするのはどうか?って
アンケートをとったんですけど、


そりゃそうだわって結果ね。俺だってそう思うもん。
俺の4つ上か〜、って考えると、妙な感じだね。

さてさて、本題に移りましょう。

相変わらずコード進行だの楽譜は挙げられないので、
こちらを参考にして見てください。

それか市販の楽譜を買ってね!
ちなみに僕はFairyで出してるのを買うかどうか小一時間悩んでたよ!


0'00" イントロ

冒頭からありえないコード進行。Key=Aですからね。



最初のDM7はポップスにありがちです。よくサビ頭には出てきますが、今回は曲頭なんですね。F#m7もよく使います。

ただ、G7とA9が出てくるっていうのが不思議ですよね。ナチュラルが付いているのが分かりますか? この2つのコードが本来は使われません。

(ブルーノート的ではあると思うんですが、G7はドミナントのはずなんですよね。F#m7の裏コードとして考えるのがベターでしょうか。ということで、IVM7-(VIm調のドミナント)-VIm7-(IV調のドミナント)くらいに分析しておきましょう。)


ここまで変わった進行だと一発で耳を持って行かれますよね。ほんとプロってすごいなって思います。ですが、これってコードだけじゃなくてメロディーも特別なんです。



上の画像は音源をまんまコピーしたやつです。

最初の小節のメロディーは3つの音しか使われていません。少し詳しく言うなら、この3音はペンタトニックスケールに含まれている音なので、頻繁に使われる音の並びです。

ただ問題なのはG7に対する[ド#ミ]というメロディーね。何なら不協和な音ですよ。


あと0'02"から少しだけ出てくる二胡がストリングスの中に混ざるとすごい味が出ますね。どうして二胡が入っているんでしょう?

イントロ終わりはルートだけなぞるとシ-ド#-レ-ミなので特に変わったところはありませんね。

このサイトではBm7/Eって書いてありますけど役割的にはE7sus4(add9)なのかな。弾きやすい書き方は圧倒的に前者ですけどね。

0'13" 1番Aメロ

ピアノがギターのストロークみたいに出てきます。
分散しなくて、塊で勝負。歯切れが良くていいですよね。

0'14"にF#mの本来のドミナントであるC#7が出てきます。
ミ#はメロディーと不協和にならないようになっています。

もうこの辺りからコードが難しい。完璧にメロディー優先で当てたなっていう進行。

DM7-A/C#-E7sus4なんて進行は作れないですよ、普通。

んでAメロ終わり(0'35")でギターのフレーズが出てきますが、
ここまで16分音符って(0'11")のシンコペーションでしか出てきていないんですね。

まぁ、ほのぼの系ドラマの主題歌ですから覚えにくい細かいメロディーは少ないですね。
メロディーには一回も出てきていませんし。

ここまで4つ打ち。ドラムは割と単純なパターンです。

ちなみにAメロにソ#はなく、レの頻度も少ないのでペンタトニックっぽいですね。

0'37" 1番Bメロ

ここも変わってますよね。減和音の使い方が従来と違います。

今までならE-Fdim-F#mっていう経過的な使い方だったのに、前の和音が省略されているんですよ。

(ですから最初聴いた時、このFdimは最初コピーできませんでした。)

そしてBメロはAメロより音域が低い。

最高音はAメロ頭でミ(営みの)、ファ#(運ぶわ)が出てきて
Bメロで音域は少し下がりBメロ終わりでまたミがが出てきますね。

0'49" 1番サビ

そしてサビですよ。超有名ですよね。

基本的にはペンタトニックの音で作られています。
Key=Aなので、ラ、シ、ド#、ミ、ファの5音ですよね。

ペンタトニックだと何より馴染みがあるので覚えやすい!

この後「あなたの」の「た」の所で初めてソ#が出てきますが、導音として最高音ラの音に向かっています。



長7度上行、音域的にもかなり歌いづらいですが、源さんはバシッと決めてるので言葉の意味が際立ちますね。

「夫婦を超えてゆけ」の「こ」ブルーノートであるになってますね。
下行音形なので、ブルーノートを使う方がスムーズです。

そしてサビにはが入っていません。ソ#が少ないのもあってやっぱりペンタトニック的ですね。

1'29" 2番Aメロ

それで2番はAメロのアレンジが違うんです。長さも半分になっている。
あとストリングスのピチカートが可愛いですよね。

2回とも同じだと耳が慣れてしまって少し飽きますからね。

だからこそ2番Aメロではアレンジを少し変えて、サビで1番と同じアレンジを出す方が「あ〜いい曲だわ〜」って満足感が高まるのかもしれないです。

しかもサビに関しては詞も同じです。安定感っょぃ。

2'20" 間奏

ここではファンキーなギターが出てきます。
ここで①イントロのシンコペーション、②Bメロ入りのギター、に続いて16分のパターンが出てくるわけです。

疾走感が違いますよね。これが単なる8分だったら聞き続けてられないと思います。
いいバランスだな〜って素直に感動です。

よく聴いてみると各パートが疾走感のある演奏ですね。

そしてA - Cdimはかなり惑わされますね。最初Cmかと思ってたわ。
Bm7-BbM7-Aはツーファイブのドミナントを裏コードにしたやつですね。

半音ずつ下がってくるこの進行は弾いてて気持ちいいです。

あとここのストリングスにもブルーノートが出てきたので見つけてみてね!

2'45" Cメロ

「泣き顔も〜黙るよるも〜」の所にあるG#m7-5が少し新鮮に見えますね。
G#m7-5からのF#m7ですけど、ドミナントモーションの変形です。つまり、

と言うことですね。G#m7-5はC#のテンションに内包されているということなのです。
これで短調のIIm(-5)-Iの動きに説得力を持たせることができたよ、やったね!

それでB7 - E - Aという何とも気持ちいいII-V-Iのベースラインが聴こえます。
多分今までなかったから特に目立って聞こえるんでしょうね。

そして、だからこそスネアの連打が映える! すごい!

あとはサビからのアウトロで曲は終わりですね。

アウトロも個々のパートが動きを持つ一方で、うるさくなりすぎていないのが良い。
高域ガンガンっていうことでもありませんし。これこそ才能なんだろうな〜って思います。

まとめ

分析において、声を大にして言いたいのは、「ノン・ダイアトニックコードは注意してみる」ということです。

そもそもダイアトニックコードというのはKey=Aならば

A、Bm、C#m、D、 E、F#m、G#dim
の7つのコードのことを言い、

ラ、シ、ド#、レ、ミ、ファ#、ソ#の音を団子みたいに積み重ねてできる和音のことを言います。

これらの和音は、元々の調の中で明確な役割(トニック、ドミナントなど)を持っていて、本来これだけで曲は作れるわけです。

その中に臨時記号が使われているG7だのCdimだのが入っているときは、基本的に聴いている人を驚かせるための工夫です。

楽譜上でそれを見極めたいときにはですね、臨時記号が書かれている音を見つけるだけでいいんですよ。参考にしてみてね。

詩の解釈は正直分からないので、できる人にお任せします。

音源の購入ができるようにリンクを貼ってみました。便利な世の中ですね。



それでは!

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